財務省に騙された榛葉幹事長(国民民主党)


国民民主党が求めている「国民の手取り給与を増やす為」に所得税の控除を103万円から178万円に引き上げる政策の協議を国民民主党自民党公明党の幹事長達が集まって「178万円を目指す3党の幹事長合意」が覚書のような形で成立した。だが、ここで国民やマスコミの記者に人気がある国民民主党榛葉賀津也幹事長は与党(自公)側に騙されてしまったようである。これについて数量政策学者の高橋洋一氏の解説を基調にして記してゆく。

そもそもの話だが、「幹事長」というのはその党を代表する人間ではない。党を代表するのは(国民民主党の場合は)「代表」である。一般の会社組織であっても、その会社を代表するのは取締役社長だったり会長だったりする。代表取締役が書きサインした合意文書なら法的効力もあって無視できない効力が存在するものである。

だが、今回の幹事長間の合意文書というのは「法的効力」という面でどうだろうか。表向きは「控除額を178万円目指しましょう」という「お気持ちを合わせました」という事を世間に訴求する役目は果たせるだろう。しかし、この文書に法的な効力は無い。皆無だ。←これが財務省官僚の見方・考え方なのである。つまり財務省の官僚にとっては3党幹事長の合意文書だからといって、それは破って捨てても構わないほど「どうでもいい文書」「法的効力のない文書」「ただの紙切れ」に過ぎないのである。役人言葉で言えば「紙は破れる」…ということだ。破って捨てても構わない文書だと思っているのだ、財務省は。与党である自公が国民民主党に寄り添ったかのように見せたのは財務省が書いた脚本に従って演じただけのものであろう。

その証拠に、与党(自民党公明党)は「年収103万円の壁」の見直しについて、「所得税の控除額を従来比20万円引き上げて123万円として、与党の税制改正大綱に明記する方向、としたようだ。これは要するに与党側は「178万円にする気なんかないよ」と言っているのに等しい。その意味では国民民主党の榛葉幹事長は与党・財務省サイドに騙されて彼らの掌で踊らされただけだった、ということだ。

自民党における税制協議のラスボスとして既に有名になり、SNS上では「#国民の敵」というハッシュタグを付加されて語られる宮沢洋一氏は、123万円という数字に「我々の誠意を見せたつもりだが」などと言っているが、何が誠意か。そもそもそのお金は宮沢氏のものではない。国民の税金である。国民から巻き上げたお金をさも自分の持ち金であるかのように言う姿には誠意のかけらも感じられない。既に勘違いで思い上がった宮沢氏は(総理大臣を差し置いて)自分が日本の頂点であるかのように思い込んでいるのだろう。「立場で物言う人間」に成り下がっているのだ。ある意味で哀れでみっともない人物である。宮沢氏は当然ながら宏池会所属の議員である。宏池会は完全に財務省派閥である。国民ではなく財務省の利益のために動く人々だ。また、血縁関係もあり、宮沢氏は故・宮澤喜一総理の甥にあたる。岸田前総理は従弟にあたる。原宿のとあるマンションへ行けば、宏池会一族がまとまって住んでいるそうだ。

自民党内部でも「インナー」と呼称されるほどブラックボックス化した自民党自民党税制調査会であり、そこを束ねるのが宮沢氏だ。この会の中に財務省官僚も複数名入っており、そこではどんな議論が行われたかも不明で、財務省の思うがままに勝手に増税が決まってゆく…これが日本の税制の核心部分であり実態なのだ。日本の闇の部分であり、あたかも独裁国家のような様相を呈していると言っても過言ではない実態と言えよう。

自公の見直し案について、国民民主党代表(役職停止中)の玉木雄一郎氏は「例えば年収300万円の人なら控除額を178万円まで引き上げれば年間11万円くらいの減税効果があるが、与党案では1万円くらいしかなく不十分だ」としている。これこそ、まさに与党側に「やる気がない」「財務省の命令に背けない」…といった情けない姿勢であることの証拠である。

それどころか、高橋氏によれば、「与党側は今回の動きによって野党を分断(*1)して予算の修正を最小限に留め、減税幅を圧縮しつつ、他の項目で増税を図ろうとしている」ということだ。全く財務省というのはどこまでいっても日本国民の永遠の敵と言えよう。大蔵省の時のノーパンしゃぶしゃぶ時代と何も変わっていない。腐った連中なのである。

 

なにしろ、幹事長同士の協議で重大なことが決まったかに思えた榛葉幹事長は甘かった、と言わざるを得ないのである。残念であるが、これに懲りずに政策実現に向けて頑張って頂きたいものである。

 

 

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(*1)

与党・財務省側は維新を手なづけて国民民主党との分断を図るつもりのようである。

 

 

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